親ガチャというキーワードが物議を醸しています。
私自身も親であり、また一方で親を持つ子どもでもあるため思うことはありますが、今回のテーマはそこではありません。
今回取り上げるのは、世間で流行っているキーワードをセールスコピーとしてどのように使用するかなど、流行り言葉に対する見解をまとめてみようと思います。
そもそも親ガチャとは?
親ガチャとは、端的に言えば「生まれる親によって人生の境遇が決まっているものの親を選ぶことはできない、運のようなものだということ」を示したネットスラングの一つです。
街中に昔からあるガチャガチャの運ゲームを造語にしたものがイメージしやすいでしょうか。
若い世代では、ソーシャルゲームのキャラクター入手方法のイメージが強いと思います。
元々はネット上で使われていた軽口が大衆化した結果、
「親をガチャと捉えるなんて!」
「一生懸命育ててくれる親に失礼だ!」
などという反発につながり一気に拡散しました。
誰にでもいる「親」という存在とガチャという軽い言葉を繋げたことで誰にとっても意見しやすい、見解を述べやすい言葉となったことは注目するべき造語だと思います。
造語はセールスコピーに向いている?向いていない?
では、「親ガチャ」のように一から作られた造語は言葉を使って人を動かすセールスコピーに向いているのでしょうか?
原則から言うと造語はセールスコピーには不向きです。
なぜなら、セールスコピーの文言は一瞬で相手の目をひき理解を得る必要があり、その時間はわずか0.5秒とも言われます。初めて見た言葉、聞いた言葉を瞬間的に理解し、その意図を組んでキャッチコピーを理解することは難しく、読む前に離脱してしまう可能性が高いでしょう。
常に造語を生み出すマスコミや雑誌はあくまで説明の映像を刺激的に流すことが前提であったり、手に取って読んだりするものです。だからこそ造語的なものが多く作られて、新しいムーブメントを作り出します。
もちろん広告にも新しい概念を提示する必要のある画期的な新商品などもあります。
ただし、1から造語を含めて消費者に理解してもらうためには時間がかかったり啓蒙活動をしなければなりませんので、すぐに結果を出したいセールスコピーには造語は不向きと言われます。
厳しい広告規制を避けるために、あえて使用されることもある
近年、化粧品やサプリメントを規制する薬機法や整体院や治療院などの広告を規制するあはぎ法、広告ガイドラインを定める景品表示法と言われる法律の取り締まりが強化されてきました。
もともと無法地帯だった広告業界の罪ではあるものの、厳しい広告規制に表現できない言葉なども多くなっているのが現実です。
そこで、広告業者や私たちコピーライターはいかに法律に問題無い範囲で商品のPRを行うかなどに頭を悩ませています。
そしてそこで活躍するのが造語です。
具体的な例を挙げましょう。
「肌が綺麗になります」と言う表現はできませんが「雪肌誕生」と言う表現はOKとされます。
雪肌という日本語自体はありませんし、よくよく考えると意味不明な言葉です。しかし、雪という真っ白なイメージと肌という感じによりおおよその人が雪のように真っ白で美しい肌を想像するでしょう。
特に漢字に関しては一文字で人のイメージを形成することが可能なこともあり、さまざまな用いられ方があります。その性質を利用し造語にすることで、人のイメージを膨らませ、法律に反しない方法を模索している最中の分野もあるため、造語を使用することもあるのです。
流行り言葉は人の興味を惹きつけるので使用価値高め
では、造語についてはセールスコピーでは一切使わないのかというとそうではありません。
例えば今回のようにすでに一定の理解を得た造語は便乗価値があります。
特に今私が書いているコラム記事やメルマガなどのタイトルには頻繁に利用されるでしょう。
なぜなら流行り言葉や流行している言葉には人を惹きつける力があり、その事柄などに対し意見を持っている人も多いもので、自然とキーワードとしてインプットされているのです。
つまり、メルマガなどでふと気になるトレンドワードが使用された時、なんとなく目に止まったり開封をしたりすることにつながるのです。
仕事上、多くのメルマガ登録をしていますが、実際にここ最近は親ガチャという言葉を使ったメルマガが多くなっているなと思います。
また、マスコミに流すプレスリリースなどでも流行り言葉は有効です。
マスコミは多くの人の関心事項に関連する事柄を取り上げたいという意図があるため、トレンドワードをタイトルに入れることにより引きが強いとも言われます。
まとめ
今回は親ガチャというキーワードがやたらとネット記事なっていることから、トレンド言葉、造語についてまとめてみました。
私自身は親ガチャという表現については、ネットの軽口なのでそんなにそんなに目クジラ立てるものでもないですし、「もっと〇〇な親の元に生まれたかった」なんて反抗期の子どもなら誰でもいいそうなことなので放っておいたらいいのにと思っています。
また、上手に例えたなあと思う一方、ガチャならお金さえ払えば好みのものができるまで引きつづけられるため、一度引いたら修正できない親子関係が「ガチャ」とは正確ではないなと難癖じみたことも思ったりします(笑)
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